米国メリーランド大学におけるドローンによる臓器搬送の実験

臓器移植手術のための臓器(腎臓)をドローン搬送する実験が、アメリカのメリーランド州で実施されたというニュースが出ています。メリーランド大学の外科医が主導し、その成果は論文にまとめられ、IEEEのサイトに掲載されています。

移植用ではない腎臓が用いられ、腎臓の温度等の状態を安定させたまま搬送することに成功したとのことです。IEEEのサイトで動画を見ることができます。DJIの機体が用いられています。

米国では移植用の臓器が時間通りに届かず使用できなくなってしまう例が多いこと、最寄りの飛行場から病院までの移動を短縮するためのに有用であることから、ドローン搬送のニーズがあるとのことです。

この成功結果を基に、実験を発展・拡大させていく方向のようです。

これに対して、日本では、脳死判定をめぐる賛否もあり、米国に比べて移植手術が大幅に少なく、目視外飛行や第三者上空飛行の問題をクリアできたとしても、ドローンを用いることによる精神的な抵抗感・障壁は大きいように思われます。

レシピエントが負担する搬送のコストを下げるメリットはあると思いますが、米国に比べ国土も狭く、交通網も発達していることから、障壁を乗り越えるほどの、ラストワンマイルに対するニーズは大きくないように思いました。

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