重量199グラムのDJI-Mavic Miniの日本仕様版

DJIは、2019年10月31日に、トイドローンの新製品「Mavic Mini」の日本仕様版の発売を発表しています。

海外では245グラムの機体とのことですが、日本仕様版は敢えて199グラムに軽量化していることに特徴があります。Mavicシリーズの性能を備えつつ、200グラム未満とすることにより、航空法の規制外になるため、同法上の許可・承認を取ることなく飛ばすことができるからです。

具体的には、以下の規定が関連します。

航空法2条22項

この法律において「無人航空機」とは、航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であつて構造上人が乗ることができないものの
うち、遠隔操作又は自動操縦(プログラムにより自動的に操縦を行うことをいう。)により飛行させることができるもの(その重量その他の事由を勘案してその飛行により航空機の航行の安
全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないものとして国土交通省令で定めるもの除く。)をいう。

航空法施行規則5条の2

(法第二条第二十二項の国土交通省令で定める機器)
第五条の二 法第二条第二十二項の国土交通省令で定める機器は重量が二百グラム未満のものとする。

改めて、日本の法規制を踏まえた面白いマーケティングだなと思います。

バッテリーが軽量化されているためなのか、飛行時間も海外版は30分のところ、日本仕様版は18分にとどまるようです。

なお、航空法上の、無人航空機の200グラムのカウント方法は、「無人航空機本体の重量及びバッテリーの重量の合計」を意味し、バッテリー以外の取り外し可能な付属品の重量は含まないとされています(「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」)。

そのため、バッテリー以外のアクセサリーやプロペラガードを付けて200グラムを超えても、航空法の適用を受ける訳ではないことになります。そういう意味で、199グラムと、ぎりぎり200グラム未満の製品でも、リスクは小さいと判断されたのかなと思います。

これに対して、本体やバッテリーを改造した結果、200グラムを超える場合には、航空法の適用を受けることになります。

200グラム未満でも、小型無人機等飛行禁止法や公園条例などの規制対象になる点は留意が必要です。

(2019.11.13)

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