独Volocopter社によるシンガポールでの空飛ぶタクシーの試験飛行の計画

先日の投稿で、ヤマト運輸による空飛ぶトラックの共同開発に関するニュースについて書きましたが、2018年10月31日付の時事通信は、垂直離陸機(VTOL機)の開発で注目されている独のVolocopter社が、シンガポールにて、空飛ぶタクシーの実証実験を実施すると報じています。同社のHPで、マルチコプターの機体を見ることができます。

空飛ぶタクシーは、渋滞が深刻なアジアの都市では有効な移動手段になりうるところ、シンガポールは、渋滞はひどくはありません。しかし、小さな国土や、技術革新への柔軟性から、同国が選ばれたそうです。

Volocopter社については、2018年10月23日付の日経電子版でも特集が組まれていました。内容は多岐に亘りますが、ランダムにまとめてみました。

・独ダイムラーや米インテル・キャピタルなどから、総額2500万ユーロ以上の出資を受けている。

・2017年9月: ドバイで自律飛行を成功させる。

・2018年1月: 家電見本市「CES」でインテルの基調講演で飛行デモを成功させる。

・ターゲットとなる市場は、都市内の移動で、距離にして30km位。まずは、都市の中心部と最寄りの国際空港との間を想定

・鉄道やバス、通信・インフラ・交通を担う企業や団体と競業

・独から離れた地域では地元の企業にオペレーションや規制対策を任せる予定

・都市部の飛行を前提とするため、機体は、安全性・静音性を重視。推進系や機体内の通信ネットワークに冗長性を持たせる。ローター等故障時の交換も容易にしている。

・2人乗りの小型機。実用化当初はパイロットが操縦するので乗客は1人。追って、自律飛行に移行していく。

・まずは、ドバイ・シンガポールといった小規模都市でサービスを行い、大規模都市に移行予定。

・2019年に世界中でデモフライトを行い、2020年には定期運航を始めたい。2020年10月のドバイ国際博覧会がターゲット。

・実用化に向けて、インテルやダイムラーの協力を仰いでいる。

コンセプト・技術・資本がしっかりしており、第三者上空飛行の実現に向けて、最先端を行っているような印象を受けます。

各国における規制対応、離発着場所、低空域での飛行等、今後の計画・動向が注目されるところです。

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