ドローンの物流事業に関して、楽天が中国の京東集団と提携

2019年2月21日に、楽天が、ドローンの物流事業に関して、中国の京東集団との提携を発表しました。同日付で楽天のプレスリリース、京東集団のプレスリリースの他、同日付の日経新聞、2019年2月22日付の日経産業新聞、Fuji Sankei Business等各紙が報じています。

楽天が日本国内で構築する無人配送ソリューションに、京東のドローンと地上配送ロボット(Unmanned Ground Vehicle(UGV))を導入することが合意されたようです。

前にとりあげましたが、楽天は、自律制御システム研究所と共同開発した自社ドローンや、自社UGVを準備し、千葉市において無人配送の実証実験を実施していました

もっとも、ドローンに関して、今回導入する京東の機体の方が、以下のとおり、最大積載量と、最長飛行距離に優れているようです。

1.  最大積載量:
従来: 2kg
今回: 5kg

2.  最長飛行距離
従来: 10km
今回: 16kg

京東集団は、JD.comを運営する中国の大手ECサイト運営会社で、中国内の複数拠点で、2016年以降商用ドローン配送を、2017年以降UGVの運行を実現しています。2019年1月にはインドネシアで同国初の政府承認ドローン試験飛行に成功しているとのことです。

楽天は、先行する京東集団の技術を取り込み、ドローンの物流事業の展開を加速化させる意向のようです。

両社は大手ECサイト運営会社同士で将来競業する可能性もあるように思いますので、このような提携が実現するのは面白いです。京東集団も日本への進出等メリットを感じているのかなと思います。2019年3月2日の日経新聞によれば、中国国内のインターネット通販市場は競争が激化し、同社は、アリババに続き2位であるものの、シェアを落としているとのことです。

自律制御システム研究所と共同製作してきた国産ドローンとの今後の棲み分けも気になるところです。業界の競争の厳しさを感じます。

(2019.3.3)

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