以前触れた、米国のIntegration Pilot Programの実施地としてFAAに選定された10拠点のうち、⑨ネバダ州、レノ市(The City of Reno, NV)における実証実験について整理してみました。
5月10日にFAAのHPによれば、プロジェクトの内容は以下のとおり紹介されています。
PROPOSAL DESCRIPTION: The proposal focuses on the time-sensitive delivery of life-saving medical equipment, such as medical defibrillators in emergency situations in both urban and rural environments.
PROJECT HIGHLIGHTS AND BENEFITS: The awardee will integrate additional infrastructure such as radar and weather data in order to expand the UAS capability so it could save up to 28-34 lives per year, using one drone in a three-mile city radius. This proposal considers a nationwide scalable model for medical delivery operations and has several commercial medical partners.
救急医療のための物流に焦点が当てられている点が特徴的です。
レノ市は、9月12日に最初の実証実験が完了したことを発表しています。Flirtey社製の次世代ドローンが、FAA立会いの下で、ドローンによる自動体外式除細動器(AED)を個人宅に届ける実証実験です。同社はレノ市所在のドローンの独立系スタートアップです。実験の様子はyoutubeでも見ることができます。911通報を行った個人宅までドローンが飛行し、ドローンは上空でホバリングを行ったまま、AEDのついたロープを庭にゆっくりと下ろしています。
一人の操縦者が、複数のドローンを操作することにも成功しているとのことで、このプログラムに基づき、Flirtey社はFAAからそのための許可(regulatory waiver)を取得していたようです。目視外・第三者上空飛行の許可も取得していると思います。
日本でも、本年12月までに実証実験が行われると思いますが、このような形で内容が発表されるのか注目されます。
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