高高度通信ネットワークの展開に関するHAPSモバイルとLoon LLCとの戦略的事業提携

ソフトバンクの子会社であるHAPSモバイル株式会社が、2019年4月25日、Alphabetの子会社であるLoon LLCに対して、1億2500万米ドルの出資を行い、高高度通信ネットワークの展開に関する戦略的事業提携を行ったことが発表されています。2019年4月25日にソフトバンクがHPにてプレスリリースしている他、2019年4月25日のロイター通信等各紙が報じています。

共に、高高度通信ネットワークのプラットフォーム、具体的には、成層圏にて通信基地局を手がける事業を行っており、これにより、地上の基地局では電波を飛ばせない、山岳地帯、離島、開発途上国にて通信ネットワークの利用が可能にすること事業目的としているとのこと

通信基地局のプラットフォームとして、HAPSは大型ドローン、Loonは気球を活用しています。

この成層圏における通信基地局としてのドローンの意義や、5Gに対する優位性について、2019年5月15日の日経に掲載の「多彩に広がる空の世界、米ドローン展示会で実感」という記事にて、小池良次氏は以下のように指摘しています。

空飛ぶクルマの時代、大小のドローンが飛び交うには、操縦や監視のために高信頼通信網が必要となる。都市部は次世代通信規格「5G」がカバーするとしても、過疎地や山岳部、海上には広がらない。現行規格である「4G」は日本の人口カバー率が90%以上あるが、地域のカバー率でみると実効70%といわれる。過疎地や山岳部、海上ではモバイルネットワークは頼りにならない

その対策の一つが低軌道衛星だが、遅延が大きい。料金面で高額になる課題はあるものの、HAPSは衛星の良さとモバイルネットワークの良さを兼ね備えている。海上や山岳地帯での無人ロボットや商業ドローンへの利用が期待されている。

(2019.5.23)

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