昨日のフードデリバリーに関する記事でも紹介しましたが、日本においても山間部や過疎エリアにおける実証実験が複数計画されています。
以前の記事で紹介した、国交省と環境省が指定した5つの検証実験地域の中に、長野県白馬村の山岳エリアも選定されています。
他の検証実験では、ドローン関連事業を実施している企業が代表事業者になっていますが、この白馬村のプロジェクトでは、白馬館という山小屋を運営する会社が、代表事業者になっている点が特徴的です。2018年8月28日付の信濃毎日新聞によれば、村振興公社(おそらく、一般財団法人白馬村振興公社)も構成員のようです。
どのドローン事業者が関与するのかという点も明らかになっていませんが、安全確認設備・気象観測設備の製作、機種・運航システム選定、リース契約・保険加入といったスケジュールが組まれており、今後、事業者や機体が選定されることと予想します。どのようなプロセスを経るのか興味深いです。2019年夏シーズン終了までに本格運用予定とのことです。
標高1500メートルの山麓(八方尾根スキー場のようです)から、標高差350mの山荘までの約1kmの距離で、約3kgの物資(食料品、医薬品、飲み水、登山客の荷物)を輸送するとのこと。今まで民間ヘリコプターで行っていたのを、ドローンに代替し、コストを抑えていきたいようです。離陸時飛行重量は150kgとのことで、思ったよりも大型です。
以前の記事で紹介した、ヘリコプターからドローンへの移行の潮流は、色々なところで出てきそうです。
山小屋への物資の輸送は大変そうで、その分、食べ物・飲み物の値段が高くなっているわけですが、ドローンの物流が実現すればこれらの値段が抑えられ、リゾート・登山客の増加に貢献するかもしれません。過疎化対策のみならず、この観点も面白いなと思います。
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