ドローンは救世主か脅威か~2019年1月のEconomistの記事から

英国の雑誌Economistの2019年1月26日号には2本のドローンの記事が掲載されています。”Hovering saviour or menace?”という記事では、ドローンの功罪、ドローン規制の特徴、脅威に対する対抗策に関する論評がなされています。

この雑誌らしく、本質的で、良い視点が示されているように思います。

●ドローンがもたらす恩恵

・海・山岳での遭難者救助
・医薬品・移植臓器のデリバリー
・民間事業(調査、セキュリティ、デリバリー)拡大への期待
・Goldman Sachsの試算によれば2020年までに1000億ドル市場に達する

●ドローンの脅威

・空港(ガトウィック、ヒースロー、ニューアーク)で目撃され甚大な損害の発生
・飛行機とのニアミス事件
・ドローンが飛行機と衝突すれば惨事になりうる
・禁制品の密輸で用いられている
・テロで用いられている

当局は、ドローンの良い面を促進しつつ、悪い面を規制する必要があるが、ジレンマがある

●一例として、FAAは、商用ドローンの促進に配慮して目視外飛行規制を緩和しようとしているが、他方、ドローンがair traffic control systemに組み込まれてからでないと、安全面で不安が残るという心配の声も上がっている。

●ドローン規制は安全の面で必要であり、世界の多くの国でドローン規制が存在する。

●しかし、特定の違反者への対策のためにドローン産業全体に規制の網をかけるべきではなく、違反者に対する直接的な安全のための実力行使を重視すべきである。

方法としては、

・脅威の速やかな特定

・特定後、安全に無力化する。軍事力の行使は、安全面で適さず、signal-jammingを用いてsoft killを試みるのが良い。

●counter-drone systemへの投資が有用

 

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