ドローンの法規制の変更を含む航空法の改正法案の概要①

昨日に引き続き、2019年3月8日に198回通常国会に提出された航空法の改正法案についてです。ドローン関連部分の概要を2回に分けてまとめてみることにします

1. ドローンの飛行方法に関する新たな規制の追加(改正航空法132条の2等)
(1)現在の規制

ドローンの飛行方法に関し、①夜間飛行、②目視外飛行、③催し場所での飛行、④危険物の輸送、⑤物件投下を伴う飛行が、航空法上制限されています。このような飛行を行うためには国交省の承認を得る必要があります(航空法132条の2)。

(2)改正航空法により追加される新たな規制

改正法により、この航空法132条の2に、以下の規制が新たに追加されることになります。

(i)禁止行為

①アルコールや薬物の影響により正常な飛行ができないおそれがある間における飛行の禁止

②飛行上の必要がないのに高調音を発し、又は急降下し、その他他人に迷惑を及ぼすような方法による飛行の禁止

(ii)遵守すべき行為

国土交通省令で定めるところにより、飛行前に、飛行に支障がないことその他飛行に必要な準備が整っていることを確認すること

④航空機又は他のドローンとの衝突を予防するため、ドローンをその周囲の状況に応じ地上に降下させることその他国土交通省令で定める方法により飛行させること

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<コメント>

●追加された4つの義務は、ドローンの操縦者が常に遵守すべきものとして整理されています。国交省の承認を得ることによってこの義務を免れることはできません。捜索・救助のためのドローンの飛行の場合(航空法132条の3)にも免除されませんこれらの点で、上記(1)①から⑤と異なります。

●(2)③と④の具体的な内容は、法律の成立後、国土交通省令の中で規定されることになります。国土交通省が将来策定する省令の内容が実務上重要になりそうです。

●(2)①から④の違反は、(1)①から⑤の違反と同様、罰則の対象になります。(2)①の違反(酒酔い運転)が最も重く、「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」、それ以外の違反は「50万円以下の罰金」です(新157条の4、新157条の5)。

ドローンの酒酔い運転が問題になっている実例は聞いたことがないですが、今回の改正法で、有人航空機の乗務員のアルコール規制の強化(航空法70条、148条の3)が図られたことに伴って、制度化された印象があります。

(続)

(2019.3.12)

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